アスコルビン酸は，自然界に生鮮な野菜や果物の成分として存在する有機酸の1つです。アスコルビン酸（ビタミンC）はご承知のように，緑黄色野菜，ピーマン，柑橘類などに多く含まれる抗壊血病ビタミンで，毛細血管壁を強化し血小板機能（止血因子の1つ）賦活して，歯ぐきから出血し易い人の治療に有効です。またアスコルビン酸は，皮膚や粘膜の結合組織を強め，寒冷や感染に対する抵抗力を強め，皮膚のはりやつやを増すなどの作用があります。 アスコルビン酸は，ビタミンCの欠乏の治療に適用されるほか，熱性・消耗性の病中病後の方，妊娠授乳期による母体，また健康人でもスポーツや労働による肉体疲労時にビタミンCの要求量が増大しますので，ビタミンCの補給が必要となります。アスコルビン酸は，皮下のメラニン色素を還元することにより，シミ，そばかす，日やけなどの光線過敏症による皮膚への色素沈着を緩和します。